AI のデータガバナンス:MCP とAPI Server で実現する安全なデータアクセス

by 翻訳:古川えりか, Billy Allocca | August 21, 2025

アイキャッチ

今年はじめに登場したModel Context Protocol(MCP)により、AI はこれまでにない方法でデータを使用・アクセスできるようになりました。この技術は非常に画期的で、リアルタイムで接続されたエンタープライズデータにより無限の可能性を切り開きますが、一方でAI が本番環境のデータベースに無制限にアクセスできる場合のセキュリティとガバナンスについて、新たな懸念も生まれています。

MCP により、AI は接続されたデータを表示して理解するだけでなく、ユーザーのアクションを実行することも可能になりました。たとえば、ユーザーが意図せずに本番データベースのDROP やDELETE をリクエストした場合はどうなりますか?新たな課題を生み出すことなく、データに接続されたAI を最大限に活用するには、どうすればよいでしょうか

この記事では、ユーザーがLLM から直接データを操作できるように、エンタープライズデータストアやデータベースを接続し、セキュリティとガバナンスの仕組みを実装する方法について説明します。データベースアクセス用のAPI を構築することで、どのデータをAI に接続し、AI がそのデータとどのように対話できるかを制御するゲートウェイの役割を果たす強力なソリューションとなります。同時に、リアルタイムの信頼できるデータソースへの直接ライブ接続のメリットをすべて享受できます。

セキュリティが重要な場合にMCP の重要なレイヤーとしてAPI を使用する

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MCP が市場に導入されて以降、AI からエンタープライズデータアセットへの接続は格段に簡単になりました。しかし、データベースの内部データについてはどうでしょうか?データストアへの直接的なMCP 接続を構築することは可能ですが、機密性の高い顧客データを含む可能性のあるデータベース全体に、AI が完全なCRUD(作成/読み取り/更新/削除)アクセスを持つのは望ましくありません。意図しない破壊的な変更のリスクに加え、各AI 接続で使用するユーザー資格情報をどのように提供・追跡すればよいでしょうか?AI が大規模なクエリを実行してデータベースに高額なコストをもたらそうとした場合はどうなるでしょうか?多くのAI ユーザーがいる環境で、誰がどのデータにアクセスしているかを、どのように把握すればよいでしょうか?

そこで、MCP でAI プラットフォームに無制限のデータベースアクセスを許可するのではなく、API を構築して正確で厳選されたインターフェースを定義し、AI と接続します。公開されるデータ、その構造、アクセスできるユーザーを正確に制御します。このプロキシレイヤーは、MCP を使用するAI などの外部コンシューマーとシステム間の安全な境界として機能し、セキュリティを維持してデータガバナンスポリシーを適用するのに役立ちます。ただし、独自のAPI やMCP Server を構築・維持するには、高度な技術的専門知識が必要で、コストは急速に膨れ上がります

CData API Server + CData MCP Server のタッグは、AI がデータベースにアクセスできる高速で安全なソリューションを実現します。

CData API Server とは?

API Server

CData API Server は、データベース、データウェアハウス、その他の構造化システムなど、内部データソースから直接ライブAPI を構築して公開する合理化された方法を提供します。API Server で構築したAPI 用に設定された特定のユーザー資格情報により、MCP を使用するAI アクセスに対しても、API を通じて権限とアクセス制御が自動的に継承されます。API Server は、ユーザーの操作制御やリソースアクセスの可否、レート制限、IP アドレス制御、中央ログなど、きめ細かなガバナンス機能も備えています。

ユーザー単位での操作制御

操作制御

リソースアクセスの可否

リソースへのアクセス可否

レート制限

レート制御

これにより、企業はデータベースに意図しない変更を加えたり、コンプライアンス基準に違反したりするリスクを冒すことなく、AI パイプラインをライブエンタープライズデータに安心して接続できます。

統合の仕組み:API を使用して AI データアクセスを保護・管理する

MCP API

お使いの環境にAPI Server をデプロイし、既存の資格情報を使用して公開したいデータソースに接続します。直感的なノーコード / ローコードUI を使用して、自身のビジネスロジック、フィルタリング、認可ルールを反映したAPI エンドポイントを定義します。API 経由でAI がアクセスできるカラムとテーブルを指定し、AI がデータモデルを理解しやすいよう属性名を変更します。

エイリアス

これらのエンドポイントは、AI MCP プラットフォームや、CData のMCP Server コネクタ のようなMCP Server へのミドルウェアAPI を備えた任意のLLM フレームワークですぐに利用できます。

AI プラットフォームはMCP Server 経由でAPI Server にリクエストを送信し、リアルタイムでガバナンスされたレスポンスを受信して、そのデータを使用し出力を生成します。これにより、得られるインサイトは常に最新かつ最も安全な情報に基づいたものになります。ローカル環境にインストールされるAI 用のデスクトップMCP コネクタであるCData MCP Server を使用すれば、API Server で公開するAPI をインターネットに公開する必要はありません。クラウドホストと通信するClaude のようなAI プラットフォームを除き、すべてをローカル環境にインストールして運用できます。

API の構築とAI への接続を開始する

CData API Server の30日間無償トライアルを利用して、ライブで安全なデータAPI の構築を始めましょう。セットアップからデータ接続、エンドポイントの定義、MCP を使ったAI との連携まで、わずか数ステップで完了します。詳細なステップバイステップガイドをご用意していますので、ぜひご活用ください。

皆様のご意見・ご感想もお待ちしています。いただいたフィードバックは、AI、ガバナンス、エンタープライズ規模のデータ戦略における日々変化するニーズにお応えするため、API Server をさらに進化させる貴重な指針となります。ぜひお試しいただき、チームでの導入効果についてお聞かせください。

結論

CData API Server とAI MCP を組み合わせることで、企業はデータのセキュリティ、正確性、制御を保ちながら、AI の真の力を活用できます。リアルタイム接続、カスタマイズ可能なエンドポイント、包括的なガバナンスサポートを備えた本ソリューションは、最も信頼できるシステムからの安全で価値の高いAI インサイトを実現する理想的な選択肢といえるでしょう。

※本記事はCData US ブログControl and Secure Data for AI with Customizable APIs の翻訳です。