Linux/Unix 上でPHP からHCL Domino のデータに接続・連携

古川えりか
古川えりか
コンテンツスペシャリスト
CData ODBC ドライバを使って、Linux/Unix マシン上でHCL Domino のデータに連携可能なPHP アプリケーションを作成。PHP でのODBC ネイティブサポートを活用します。

CData ODBC Driver for Domino をLAMP またはWAMP スタックにドロップし、HCL Domino に接続されたWeb アプリケーションを構築します。本記事では、PHP のビルトインODBC 機能でHCL Domino のデータに接続し、クエリを実行して、結果を出力する手順を説明します。

CData ODBC ドライバとは?

CData ODBC ドライバは、以下のような特徴を持ったリアルタイムデータ連携ソリューションです。

  1. HCL Domino をはじめとする、CRM、MA、会計ツールなど多様なカテゴリの270種類以上のSaaS / オンプレミスデータソースに対応
  2. 多様なアプリケーション、ツールにHCL Domino のデータを連携
  3. ノーコードでの手軽な接続設定
  4. 標準 SQL での柔軟なデータ読み込み・書き込み

CData ODBC ドライバでは、1.データソースとしてHCL Domino の接続を設定、2.PHP 側でODBC Driver との接続を設定、という2つのステップだけでデータソースに接続できます。以下に具体的な設定手順を説明します。

UNIX/Linux マシンでCData ODBC Drivers を使用する

CData ODBC Drivers は、Ubuntu、Debian、RHEL、CentOS、Fedora など、Red Hat およびDebian ベースのさまざまなシステムでサポートされています。また、いくつかライブラリやパッケージが要求されることがありますが、それらの多くはシステムにデフォルトでインストールされています。サポートされているLinux オペレーティングシステムのバージョンと必要なライブラリの詳細については、インストール済みのもの、またはWeb 上にあるヘルプドキュメントの「はじめに」の章を参照してください。

ドライバーマネージャーをインストールする

ドライバーをインストールする前に、システムにドライバーマネージャーがあることを確認してください。この記事では、広くサポートされている無料のオープンソースODBC ドライバーマネージャーであるunixODBC を使用します。

Ubuntu のようなDebian ベースのシステムでは、APT パッケージマネージャーを使用してunixODBC をインストールできます。

$ sudo apt-get install unixODBC unixODBC-dev

Red Hat Linux ベースのシステムの場合は、yum またはdnf を使用してunixODBC をインストールできます。

$ sudo yum install unixODBC unixODBC-devel

unixODBC ドライバーマネージャーは、ドライバーの情報をodbcinst.ini ファイルから、データソースの情報をodbc.ini ファイルから読み取ります。 次のコマンドをターミナルに入力することで、システムの設定ファイルの場所を指定できます。

$ odbcinst -j

コマンドの出力は、登録されたODBC ドライバーおよびODBC データソースの設定ファイルの場所を表示します。 ユーザーデータソースにアクセスできるのは、odbc.ini ファイルがホームフォルダに格納されているユーザーアカウントだけです。システムデータソースには、すべてのユーザーがアクセスできます。 以下に、このコマンドの出力例を示します。

DRIVERS............: /etc/odbcinst.ini
SYSTEM DATA SOURCES: /etc/odbc.ini
FILE DATA SOURCES..: /etc/ODBCDataSources
USER DATA SOURCES..: /home/myuser/.odbc.ini
SQLULEN Size.......:8
SQLLEN Size........:8
SQLSETPOSIROW Size.:8

ドライバーをインストールする

標準パッケージ形式(Debian .deb パッケージ形式または.rpm ファイル形式)でドライバーをダウンロードすることができます。ファイルをダウンロードしたら、ターミナルからドライバーをインストールできます。

ドライバーインストーラーはドライバーをunixODBC に登録し、システムDSN を作成します。これは、後にODBC 接続をサポートするツールやアプリケーションで使用できます。

Ubuntu のようなDebian ベースのシステムでは、sudo またはroot で以下のコマンドを実行します。

$ dpkg -i /path/to/package.deb

Red Hat システムまたは.rpms をサポートするその他のシステムの場合は、sudo またはroot で以下のコマンドを実行します。

$ rpm -i /path/to/package.rpm

ドライバーがインストールされたら、unixODBC ドライバーマネージャーを使用し、登録されたドライバーと定義されたデータソースを一覧表示できます。

登録されているドライバーを一覧表示する

$ odbcinst -q -d
CData ODBC Driver for Domino
...

定義されたデータソースを一覧表示する

$ odbcinst -q -s
CData Domino Source
...

CData ODBC Driver for Domino をunixODBC で使用するには、ドライバーがUTF-16 を使用するように設定されていることを確認します。そのために、インストール場所(通常はcdata.odbc.domino.ini)のlib フォルダにある、ドライバー(cdata.odbc.domino.ini)のINI ファイルを以下のように編集します。

cdata.odbc.domino.ini

...

[Driver]
DriverManagerEncoding = UTF-16

DSN を変更する

ドライバーのインストールにより、システムDSN が事前定義されます。DSN を変更するには、システムデータソースファイル(/etc/odbc.ini)を編集し、必要な接続プロパティを定義します。さらに、$HOME/.odbc.ini での変更にルートアクセスを必要としない、ユーザー固有のDSN を作成することができます。

Domino への接続

それでは、Domino のデータに接続していきましょう。接続するには、以下のプロパティを設定してください。

  • URL:Domino データベースをホスティングしているサーバーのホスト名またはIP アドレス。Domino データベースをホスティングしているサーバーのポートを含めます。例:http://sampleserver:1234/
  • DatabaseScope:Domino Web UI でのスコープ名。CData 製品は、指定されたスコープに適合するスキーマのフォームとビューを公開します。Domino Admin UI で、サイドバーのScopes メニューを選択してください。このプロパティを既存のスコープ名に設定します

Domino での認証

続いて、認証方法を設定しましょう。Domino では、ログインクレデンシャル(OAuthPassword)またはMicrosoft Entra ID(AzureAD)のいずれかによる認証をサポートしています。

ログインクレデンシャル

ログインクレデンシャルで認証するには、以下のプロパティを設定してください:

  • AuthSchemeOAuthPassword
  • User:認証するDomino ユーザーのユーザー名
  • Password:認証するDomino ユーザーに関連付けられたパスワード

ドライバーがログインクレデンシャルを使用して、自動的にOAuth トークン交換を実行します。

Microsoft Entra ID(Azure AD)

この認証方法は、Azure Active Directory をIdP として使用してJWT トークンを取得します。Azure Active Directory にカスタムのアプリケーションを作成し、それをIdP として設定する必要があります。詳しい手順については、ヘルプドキュメントの指示に従ってください。その後、以下のプロパティを設定します。

  • AuthSchemeAzureAD
  • InitiateOAuth:これをGETANDREFRESH に設定します。InitiateOAuth を使用すると、OAuth 交換の繰り返しやOAuthAccessToken の手動設定を避けることができます
  • OAuthClientId:カスタムAzure AD アプリケーションの作成時に取得したクライアントID
  • OAuthClientSecret:カスタムAzure AD アプリケーションの作成時に取得したクライアントシークレット
  • CallbackURL:カスタムAzure AD アプリケーションの登録時に指定されたリダイレクトURI。例えば、https://localhost:33333
  • AzureTenant:データにアクセスするために使用されるMicrosoft Online テナント。companyname.microsoft.com 形式の値またはテナントID のいずれかを指定してください

テナントID は、Azure ポータルのAzure Active Directory > プロパティページに表示されているディレクトリID と同じです。

/etc/odbc.ini または$HOME/.odbc.ini

[CData Domino Source]
Driver = CData ODBC Driver for Domino
Description = My Description
URL = http://dominoserver:3002/
DatabaseScope = names
TableTypes = Tables
AuthScheme = OAuthPassword
User = MyUser
Password = MyPassword

これらの構成ファイルの使用方法については、オンラインのヘルプドキュメントを参照してください。

接続を確立する

odbc_connect またはodbc_pconnect を呼び出して、HCL Domino への接続を開きます。 接続を閉じるには、odbc_close もしくはodbc_close_all を使います。

$conn = odbc_connect("CData ODBC Domino Source","user","password");

接続はodbc_connect で開かれ、スクリプトが終わると終了します。odbc_pconnect メソッドで開いた接続は、スクリプトが終わっても開いたままです。これにより同じクレデンシャルであれば他のスクリプトで接続を共有することが可能です。スクリプト間で接続を共有することにより、システムリソースを節約し、クエリの実行を高速化できます。

$conn = odbc_pconnect("CData ODBC Domino Source","user","password");
...
odbc_close($conn); //persistent connection must be closed explicitly

プリペアドステートメントを作成する

odbc_prepare を使って、プリペアドステートメントおよびパラメータライズドクエリを作成します。

$query = odbc_prepare($conn, "SELECT * FROM ByName WHERE City = ?");

クエリを実行する

Prepared ステートメントをodbc_execute を使って実行します。

$conn = odbc_connect("CData ODBC Domino Source","user","password");
$query = odbc_prepare($conn, "SELECT * FROM ByName WHERE City = ?");
$success = odbc_execute($query, array('Miami'));
  

Non-Parameterized クエリは、odbc_exec を使います。

$conn = odbc_connect("CData ODBC Domino Source","user","password");
$query = odbc_exec($conn, "SELECT Name, Address FROM ByName WHERE City = 'Miami'");
  

結果の処理

odbc_fetch_array 関数の結果セット配列としてアクセスします。

$conn = odbc_connect("CData ODBCHCL Domino のデータSource","user","password");
$query = odbc_exec($conn, "SELECT Name, Address FROM ByName WHERE City = 'Miami'");
while($row = odbc_fetch_array($query)){
 echo $row["Name"] . "\n";
}

odbc_result_all 関数で、結果セットをHTML テーブルとして表示します。

$conn = odbc_connect("CData ODBCHCL Domino のデータSource","user","password");
$query = odbc_prepare($conn, "SELECT * FROM ByName WHERE City = ?");
$success = odbc_execute($query, array('Miami'));
if($success)
  odbc_result_all($query);

他のサンプルクエリ

ドライバーがサポートしているSQL の詳細は、ヘルプドキュメントを参照してください。上のサンプルは、PHP community documentation for all ODBC functions をHCL Domino 向けに変更したものです。

HCL Domino からPHP へのデータ連携には、ぜひCData ODBC ドライバをご利用ください

このようにCData ODBC ドライバと併用することで、270を超えるSaaS、NoSQL データをコーディングなしで扱うことができます。30日の無償評価版が利用できますので、ぜひ自社で使っているクラウドサービスやNoSQL と合わせて活用してみてください。

CData ODBC ドライバは日本のユーザー向けに、UI の日本語化、ドキュメントの日本語化、日本語でのテクニカルサポートを提供しています。

はじめる準備はできましたか?

HCL Domino ODBC Driver の無料トライアルをダウンロードしてお試しください:

 ダウンロード

詳細:

HCL Domino Icon HCL Domino ODBC Driver お問い合わせ

HCL Domino ODBC Driver を使って、ODBC 接続をサポートする多様なツールからHCL Domino にデータ連携。

DB のようにHCL Domino データへODBC インターフェースでアクセス可能に。