【徹底解説】HCL Domino とのデータ連携ができるMVC アプリケーションの作り方
この記事では、Visual Studio のウィザードを使って簡単なMVC(モデル・ビュー・コントローラ)プロジェクトを作成し、Entity Framework のメソッドを使うHCL Domino にcreate, read, update, delete (CRUD) コマンドクエリを実行する方法を説明します。
Entity Framework Model の作成
下記の手順に従って接続プロパティを保存し、データモデルのエンティティにテーブルをマップします。
- Entity Framework 6 をお使いの場合は、あらかじめプロジェクトに HCL Domino Entity Framework プロバイダーを登録してください。詳しくは、ヘルプドキュメントの「LINQ およびEntity Framework」をご参照ください。
- Visual Studio で新規MVC プロジェクトを作成[Internet Application]テンプレート、[Razor]ビューエンジンを選択します。この例では、プロジェクト名はMvcDominoApp です。
- デザイナーから.edmx ファイルを追加するには、[プロジェクト]>[新しい項目の追加]をクリックします。ADO.NET Entity Data Model を選択してモデルに名前を付けたら[追加]をクリックします。この例では、モデル名はDominoModel です。
- [Entity Data Model]ウィザードで、[EF Designer from database]オプションを選択します。[Entity Data Model]ウィザードが表示されます。
- [New Connection]をクリックします。ダイアログが表示されたらCData HCL Domino のデータソースを選択します。
必要な接続文字列プロパティを指定します。
Domino への接続
それでは、Domino のデータに接続していきましょう。接続するには、以下のプロパティを設定してください。
- URL:Domino データベースをホスティングしているサーバーのホスト名またはIP アドレス。Domino データベースをホスティングしているサーバーのポートを含めます。例:http://sampleserver:1234/
- DatabaseScope:Domino Web UI でのスコープ名。CData 製品は、指定されたスコープに適合するスキーマのフォームとビューを公開します。Domino Admin UI で、サイドバーのScopes メニューを選択してください。このプロパティを既存のスコープ名に設定します
Domino での認証
続いて、認証方法を設定しましょう。Domino では、ログインクレデンシャル(OAuthPassword)またはMicrosoft Entra ID(AzureAD)のいずれかによる認証をサポートしています。
ログインクレデンシャル
ログインクレデンシャルで認証するには、以下のプロパティを設定してください:
- AuthScheme:OAuthPassword
- User:認証するDomino ユーザーのユーザー名
- Password:認証するDomino ユーザーに関連付けられたパスワード
ドライバーがログインクレデンシャルを使用して、自動的にOAuth トークン交換を実行します。
Microsoft Entra ID(Azure AD)
この認証方法は、Azure Active Directory をIdP として使用してJWT トークンを取得します。Azure Active Directory にカスタムのアプリケーションを作成し、それをIdP として設定する必要があります。詳しい手順については、ヘルプドキュメントの指示に従ってください。その後、以下のプロパティを設定します。
- AuthScheme:AzureAD
- InitiateOAuth:これをGETANDREFRESH に設定します。InitiateOAuth を使用すると、OAuth 交換の繰り返しやOAuthAccessToken の手動設定を避けることができます
- OAuthClientId:カスタムAzure AD アプリケーションの作成時に取得したクライアントID
- OAuthClientSecret:カスタムAzure AD アプリケーションの作成時に取得したクライアントシークレット
- CallbackURL:カスタムAzure AD アプリケーションの登録時に指定されたリダイレクトURI。例えば、https://localhost:33333
- AzureTenant:データにアクセスするために使用されるMicrosoft Online テナント。companyname.microsoft.com 形式の値またはテナントID のいずれかを指定してください
テナントID は、Azure ポータルのAzure Active Directory > プロパティページに表示されているディレクトリID と同じです。
一般的な接続文字列は次のとおりです。
URL=http://dominoserver:3002/;DatabaseScope=names;TableTypes=Tables;AuthScheme=OAuthPassword;User=MyUser;Password=MyPassword;

接続に名前を付け、資格情報などのセンシティブ情報を接続文字列に含めるかどうかを選択します。簡略化のため、この例ではセンシティブ情報をWeb.config に保存しています。
- 必要なテーブルおよびビューを選択します。ここでは、ByName をインポートしています。また、オブジェクト名を複数形に変換するオプションは、チェックをはずしています。[Finish]をクリックして.edmx ファイルを作成します。

- プロジェクトをビルドして完成です。
コントローラーの作成およびメソッドとビューの生成
モデルの作成とプロジェクトのビルドが終わったら、以下の手順に従ってコントローラー、ビュー、および関連するCRUD メソッドを作成できます。 ByName テーブルに許可されたすべてのアクションのビューは、[Views]フォルダ内のByName サブフォルダに.cshtml ファイルとして格納されます。
[ソリューション エクスプローラー]で[Controllers]フォルダを右クリックし、[追加]>[コントローラー]をクリックします。コントローラーにDominoController のような名前を付け、以下のオプションを設定します。
- Template:次のオプションを選択します:'Controller with read/write actions, using Entity Framework'.
- Model class:ByName を選択。
- Data context class:DominoEntities を選択。
これで、プロジェクトを実行できます。[Index]ビューにアクセスするには、"Domino" をURL に追加します。
一からコントローラーを作成
このセクションでは、ほんの数行のコードでCRUD コマンドクエリをインプリメントする方法について説明します。利用可能なウィザードは、各ステップで詳しく説明します。
このチュートリアルを始める前に、エンティティデータモデルを作成しておいてください。HCL Domino へのコマンドを実行するために、コンテキストクラスのメソッドを使用していきます。[Entity Framework Data Model]ウィザードを使ってモデルを作成する方法については、前のセクションをご参照ください。 — これはモデルファーストアプローチです。 コードファーストアプローチの利用に関する詳細は、ヘルプドキュメントの「LINQ およびEntity Framework」をご参照ください。
- 次の例のDominoController のようにコントローラーを手動で作成するには、[ソリューション エクスプローラー]で[Controllers]フォルダを右クリックし、[追加]>[コントローラー]をクリックします。
- [Add Controller]ダイアログが表示されたら、[Template]メニューから'Controller with empty read/write actions' オプションを選択します。[Controller]フォルダ内にDominoController.cs が作成されます。
コンテキストの作成
以下のコードを追加し、コンテキストクラスをクラス変数としてインスタンスを生成します。この簡単な例では、コントローラーはコンテキストクラスのメソッドを直接呼び出してCRUD コマンドを実行します。
private DominoEntities db = new DominoEntities();
HCL Domino のデータエンティティの取得
レコードのリストをビューに表示するには、Index メソッドを以下のように書き換えます。このコードは、コンテキストクラスのToList() メソッドを呼び出して、レコードテーブルを表示するビューを返します。デフォルトでは、Index メソッドは空のビューを返します。
public ActionResult Index() { return View(db.ByName.ToList()); }
ビューを作成するには、Index メソッド内を右クリックし、[Add View]をクリックします。ウィザードが表示されたら新しいビューIndex.cshtml を作成します。作成されたビューは[Views]フォルダに格納されます。このビューをロードするには、.cshtml ファイルを右クリックして[View In Page Inspector]をクリックします。
[Add View]ダイアログでビューに名前を付け、以下のオプションを設定します:
- Create a strongly typed view:このオプションを選択し、ByName タイプのビューを作成。
- Model class:ByName エンティティ、ByName を選択。
- Scaffold template:[List]を選択。このメニューオプションは、エンティティを表示するHTML テーブルを生成します。